〈1999・9・15 第15回アイスホッケー定期戦

西武鉄道-コクド 

《東伏見アイスアリーナ》 〉

1

2

3

延長

TOTAL

西武鉄道

0

1

3

4

SHOOT

11

8

10

29

コクド

1

2

0

3

SHOOT

8

13

3

24
 GK 西武  70芋生     コクド 29菊谷 <得点経過> 1P. 1:13 コクド 16坂井(アシスト 13佐々木、11川口)   2P. 4:07 西武  41榛澤(アシスト 77クリス・ブライト) <パワープレーゴール> 2P. 5:42 コクド 17佐曽谷(ノーアシスト) 2P. 14:14 コクド 9片山(アシスト 71桑原) <パワープレーゴール> 3P. 4:29 西武  21高橋(ノーアシスト)          3P. 7:04 西武  51山崎(アシスト 17本村)            3P. 15:48 西武  9佐藤(アシスト 77クリス・ブライト、28大川) <4-4> 最優秀選手賞 西武  9佐藤     優秀選手賞 コクド 17佐曽谷    新人賞 西武  51山崎        コクド 12内山朋彦                                                        ※記録で間違い等ありましたら、ご指摘頂ければ幸いです。
             開場時間には、久し振りのホッケー観戦に弾む観客の気持ちを表
            すような行列が、アリーナを囲むように伸びていた。
             定期戦の前に「チビッコのミニゲーム」が行われた。大きな防具
            をつけた小さな選手が、転びながら懸命にパックを追う。子供たち
            がお辞儀をして下りた氷に滑り出てきた選手たちは、速く、大きく、
            力強く見える。小さな選手も憧れのまなざしで見ているだろう。
             ここ数年、熱い戦いを見せてきた西武とコクド。時にはその勢い
            がラフプレーにつながってしまうこともあった。しかし、シーズン
            開幕まで一ヶ月という時期の定期戦で、両者は期待にたがわぬ好試
            合を見せてくれた。
             最初の得点は、今季からプレーイングコーチになったコクドの
            坂井だった。合宿でも若手の指導への意識が感じられる練習ぶりだ
            ったが、現役選手としても健在であることを宣言するゴールである。
             先制したコクドだが、勢いあまって、という雰囲気のペナルティ
            ーを頻発。しかし、西武もパワープレーを生かせず、第1ピリオド
            は無得点。1-0のまま第2ピリオドに入る。
             第2ピリオド早々の西武のパワープレーは、今度は得点につなが
            った。クリス・ブライトのアシストで、榛澤が同点のゴール。しか
            し1分13秒後、コクドの佐曽谷が、一人でセンターラインから持ち
            こみ、目の覚めるようなゴールを決め、再びリード。コクドは更に
            14分14秒、パワープレーゴールで3-1と点差を広げて第2ピリオド
            を終えた。
             しかし、第3ピリオドは西武ならではの爆発的な攻撃が展開され
            る。高橋のゴールを皮切りに、新人の山崎のゴールであっさり同点。
            押されながらも、コクドは5:40に桑原、11:58に鈴木がいいシュ
            ートを放つが、芋生がナイスセーブ、追加点を許さない。
             西武は、パワープレーのチャンスを、自らのメンバーオーバーの
            反則で4-4にしてしまう。だが、ここからが西武のしぶとさだっ
            た。15:48、大川、クリス・ブライトのアシストから佐藤がゴール。
            逆転である。
             コクドは、試合終了間際には6人攻撃をかけて粘ったが、得点に
            はつながらず、結果は西武の逆転勝ちとなった。
             激しいがきれいな好試合には、今シーズン楽しみな材料もあった。
            素晴らしい突破からのゴールを決めたコクドの佐曽谷。新人賞を獲
            得した西武の山崎、コクドの内山朋彦両選手。
             コクドの内山朋彦は、試合前の練習で最後まで氷に残っている熱
            心さ、新人らしからぬ氷の上での落ち着きぶりなど、メンタル面で
            も強さがうかがえる。第2ピリオド17:52、坂井のパスをゴール前
            であわせたシュートはゴールを外したが、勢いはゴールを動かし、
            迫力にどよめきが起こった。ベンチに戻った内山は坂井に頭をなで
            られていた。この定期戦ではセットを組んでいたベテランプレーヤ
            ーの坂井から様々なことを吸収したらどこまで成長していくのか、
            本当に楽しみだ。
             1999-2000シーズンも、コクドと西武の対戦では好試合が見られ
            そうである。
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