〈2000・10・29 コクド-日本製紙クレインズ
《新横浜プリンスホテルスケートセンター》〉
|
1 |
2 |
3 |
延長 |
TOTAL |
コクド |
0 |
2 |
1 | |
3 |
SHOOT |
9 |
14 |
9 | |
32 |
クレインズ |
1 |
1 |
0 | |
2 |
SHOOT |
11 |
8 |
9 | |
28 |
GK コクド 29菊谷
クレインズ 33ドプソン
<得点経過>
1P. 12:26 クレインズ 20ミタニ(アシスト 15コンロイ 32竹内)
2P. 11:59 コクド 14菊池(アシスト 39三浦)
2P. 17:39 クレインズ 96佐藤(正)(アシスト 92腰越)
2P. 19:21 コクド 16坂井(アシスト 7中島谷 19マリヌッチ)
3P. 3:40 コクド 11川口(アシスト 19マリヌッチ)
ゲームベストプレイヤー コクド 菊谷
※記録で間違い等ありましたら、ご指摘頂ければ幸いです。
フェイスオフ直前、コクドのDFフォスターが、GK菊谷のマス
クにその長いスティックを当てて祈るような仕草を見せた。
昨日とは一転、苦しい展開となった試合を、コクドは今季初めて
ゴールを守る菊谷を中心とした団結力でものにした。
先制したのはクレインズだった。第1ピリオド、第1セットによ
るゴールは、菊谷の伸ばした手の上を抜けてゴールネットに突き刺
さる。
クレインズの動きは前日の試合よりも速いようだ。しかし、菊谷
は8:28からのキルプレーを、好セーブでのりきった。一方クレイン
ズも厳しいチェックと、GKドプソンの好セーブで、第1ピリオド
はコクドに得点を許さなかった。 ピリオド、コクドに得点を許さない。
しかしコクドには頼れるベテランがいる。第2ピリオド11:59、
菊池が、ドプソンの後ろにこぼれたパックを冷静に叩いてガッツポ
ーズ、ベンチの祝福を受ける。1-1の同点である。
14:00頃から16:00頃にかけての時間帯、コクドはクレインズに
ゴール前に押しこまれて苦しい展開だったが、菊谷がよく守った。
しかし17:39、4対4の状態で、クレインズは佐藤正和のゴール
で再びリードする。更に18:31頃には、フォスターがクレインズゴ
ールの後ろで負傷、退場するという、コクドにとってはいやな展開。
だがこのときペナルティボックスにいた坂井は、氷に出ると同時
にゴール前でパックを受けた。第2ピリオド終了まであと39秒、坂
井は冷静に同点ゴールを決める。再びベテランの得点で同点。
第3ピリオドはキルプレーで始まったが、菊谷は再び好セーブで
のりきる。
そして第3ピリオド開始早々の3:40、昨日から好調の川口が、
クレインズゴール前の混戦からゴール、ついにコクドが勝ち越す。
クレインズは、試合終了直前にもコクドのゴール前できれいなか
たちをつくったが、3-2のまま辛くもコクドが逃げ切って試合は
終わった。
コクドは、華やかなタレント集団であると同時に、菊池・菊谷と
いった渋いベテランが支えているチームでもあることを、再認識し
た試合だった。
試合後、菊谷に「菊谷さんが出場されると、より一層チームがま
とまるように思います」と聞くと、「僕も(今季)初めてだったん
で…岩崎は守ってくれるっていうのあるし…まあ、変わらないとは
思うんですけどね。そういうところはあったかもしれないですけど」
という答えが返ってきた。「今日の勝ちでチームも更に盛り上がる
と思いますが」という問いには、「怪我人だけ心配ですけど」とこ
の日負傷したフォスターへの気遣いともとれる言葉に続けて、「チ
ーム的には結構いい雰囲気で来てるんで」と話した。
菊谷は、ファンの祝福のなか、照れくさそうにしながら歩いて行
った。
★ 内山朋彦
今日は第3ピリオド8:01、坂井に代わって第1セットに入って氷
に乗った。
―1点差の場面でしたが、どういうプレーを心掛けましたか
「失点しないのが一番です。あと坂井さん疲れてたんで、休ませる…」
―坂井さんと交替で第1セットに入っていましたが、坂井さんと較
べて自分の足りないところってどういうところだと思います?
「まあ全部足りないんじゃないですか」
―坂井さんは目標ですか
「そうです」
昨季怪我をしてビデオを担当していたときにも、見て勉強になっ
たという坂井のプレー。日頃から彼に対する尊敬の気持ちが言葉に
にじみ出るベテランの、いわば代役として試合に出るという経験は、
二年目の内山にとって、大きな財産となるだろう。
1シフト目の途中ベンチに呼ばれて受けた指示は「チェックばん
ばん行けって」。これからの課題も、目指すべき選手も、コクドで
の試合のなかには用意されている。
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